宇宙戦争(WAR OF THE WORLDS)

宇宙戦争 トム・クルーズ

宇宙戦争WAR OF THE WORLDS/スティーヴン・スピルバーグ/アメリカ/2005年


何が起こっているのか、車も銃も奪われてどうすれば、「ボストンへ行けば大丈夫」と言いつつも本当に大丈夫なのか、軍隊はどこへ行くのか、敵がいったい何なのか、目的は何なのか、100万年前から埋まっていたって本当? でも雷が落ちたよね? ってことは宇宙から来たの? 何が? 戦ったって勝てる気がしない、じゃあどうしたらいいのか、逃げるしかない。でもどこへ?息子には馬鹿にされるし娘は泣きわめく。せいぜい出来るのは、発狂した男を殺すことだけ。

トム・クルーズに世界を救って欲しいと願いつつ見た人、お疲れ様でした。残念ながらそういう映画ではありません。キャッチコピー考えた奴、採用した奴出てこい。おかげで私も最初勘違いしちゃったじゃないか。ツッコミいれちゃったじゃないか。
「『地球最後の日----人類は試される、その愛と勇気を…』って、試されるのは軍事力と戦略性だろう!」ってね。

愛も勇気も軍事力も戦略性も、とにかく何もかもが無効。意味なし。トライポッドは圧倒的な力で街を破壊し、人をさらい、そして地面に真っ赤な草が生える。そこにあるのは恐怖と、自らの無力さのみ。

ラスト、ボストンでのシーン。母親に抱きつく娘を離れたところから見つめるトム。やっとの思いで守った娘は、自分ではなく母親を選ぶのだ、しかも母親のお腹には新しい夫との子供。死んだと思ってた息子と抱き合うが、別に自分が息子を守ったわけではなく、なぜか生きてたってだけにすぎない。ダメ男はダメ男のままで、これから家族が元に戻るなんてことはありえない。

そもそも、どうしてトライポッドが動きを止めたのかも解らない。
観客には解るが、トムには解らないのだ。一切何も解らないまま終わっていく。街が復興し日常が戻ったとしても、「あれはいったい何だったんだ」という疑問が残るだけ。科学者さんたちが調べて判明するのかも知れませんけど、はたしてそれがトムに伝わる日はくるんだろうか。

最初から最後まで無力極まりないトムの孤独。

宇宙戦争 ダコタ・ファニング

という見方もありますが、楽しく笑いながら見ることも出来ます。

すぐキレるわ冷蔵庫にろくなもん入ってないわ、娘のアレルギー知らないしイラついて投げたパンは窓にへばりつく。「レイ、レイ、…パパ!」で目を覚ましたり、「貴方は乗客?」「いや」「残念、スクープが撮れると思ったのに」などなど、とにかく会話は全部最高に笑える。

ダコタが、川からぞろぞろ流れてくる死体を見た時は絶対失禁してるし。演技派子役とか言われてるダコタに、ひたすらギャアギャア騒ぐだけのてんぱった子供を演じさせるあたりスピルバーグは本当子供嫌いなんだなあ(A.I.でもオスメントに「お前はロボットだからまばたきすんなよ」って言ってたらしいしね。

自転車いじってびっくりする宇宙人とか、どう見たって肛門にしか見えないトライポッドの中身と、そこから半分身体出してるトム最高。コメディでホラー。スプラッタと言うには血の量が少ない(わけじゃないけど、人間から直接血や内臓が出るシーンはないからそんな感じもしないね。
こわいこわい、こわ、わー、わはははなんだこりゃあ、って。大好きです。

photo
宇宙戦争 スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]
H.G.ウェルズ
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン 2012-09-14
評価

by G-Tools , 2014/07/16

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