ダンボ/可哀想で見ていられない……

ダンボDumbo/監督:ティム・バートン/2019年/アメリカ


ティム・バートンにはオリジナル脚本を与えて下さい!


TOHOシネマズ新宿 スクリーン4 K-18で鑑賞。『ダンボ』(1941年)は見ているはずですが、完全に忘れており復習もしなかったため、うろ覚えどころではありません。ちゃんと見ていて覚えている人だったらどう思ったかな〜。

あらすじ:耳の大きいゾウがいました。

ネタバレはありません。
あまり褒めていません。褒める感想が好きな人は読まないで下さい。

おすすめ
ポイント
とにかく造形としてゾウがかわいい。もっと、「かわいい」に全振りしても良かったのでは……。
私はティム・バートンが好きで、たぶんちょっと好きすぎてモンスター化しているところはある。見出しに書いたとおり、ティム・バートンにはオリジナルをやらせるべきかと思う。とはいえ『バットマン』シリーズはとても良かったし、『チャーリーとチョコレート工場』(2005年)も悪くはなかったけど、『PLANET OF THE APES 猿の惑星』(2001年)のゆがみっぷり(ただし特殊メイクは完璧だった)、近年では『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』(2017年)のわけのわからなさ、そして『アリス・イン・ワンダーランド』(2010年)の戸惑いを、忘れては居ない。『ダーク・シャドウ』(2012年)については私は絶賛したし、『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(2008年)は良かったが……。こう並べてみると、割とティム・バートンってオリジナルでない(元がある)映画撮ってるね。


なんというかこれに尽きる。生まれ落ちてからクライマックスまで、ほぼほぼパニック状態の生き物を見るのはしんどい。飛ぶのもおっかなびっくりといった様子なので、異様にハラハラするし、飛ぶことに対する快感みたいなものはない。ダンボはラストでようやく落ち着くが、本当にそのギリギリまで心休まるときがないのだ。生まれたばかりのダンボを見たダニー・デヴィートが偽物をつかまされたと怒ったり、観客たちがブーイングするのがピンとこないんだよね、可愛いから。可哀想じゃないか、なんでこんな可愛い生き物を追い詰めるようなことするの? 

マイケル・キートンはどれほど悪いやつなのかしらと思っていたが、思ったほど悪くはなかった(母親ゾウを殺そうとするのは確かに悪い、善人ではないが)「悪役という入れ物に入った人」といった感じだった。これはすべての人間の登場人物に言えることだが、深みみたいなものはないね。

コリン・ファレル周りがいたことにより、ダンボの気持ちを彼らが代弁してしまう。そうすると何が起きるかと言うと、説明が過剰になってしまうのだ。ダンボの様子を見ていれば、ダンボが何を思っているか察する事はできるのだが、セリフとして言っちゃうんだよね。姉弟とダンボとの心のつながりを描きたかったっていうのは理解できる。でも、わざわざ言わなくて良いんだよ〜。これは子供向けだからとかそういう問題ではない。ただ、ここについては予告が出たときに危惧していた範囲内ではあった。確かにダンボの物語ではあるが、同時に人間(家族)の物語にもなっているのだろう、そしてそれは良い方向には作用しないだろうと。懸念どおり、主役周りの人間らが物語の足を引っ張るという結果になっていたと思う。もっとダンボに焦点を合わせてほしかった気持ちがある。『ダンボ』を見る人が何を見たいかといえば、ダンボの可愛らしさや健気なところであって、人間模様ではないんじゃないかな。その人間模様も想定内ときた日には、私はこうやって粗探し的に文句を書き連ねるしか方法がないのだ。うーんやはりオリジナル『ダンボ』を見てから挑むべきであった。オリジナルにあった要素が全部入っているのかどうかすらわからないから。もうそろそろ感想も書き終わるところでいまさら言うが、書いたことはすべて今作単体での評価と思って受け止めて欲しい。

ティム・バートンは自分が気に入った女優を優遇する人なので、今作のエヴァ・グリーンの扱いの良さも想定内であった。ティム・バートンらしさとはなんだろうとも思う。一貫して「異形の者、はぐれものに対する愛」はある。それは今作でもあった。その割に芸人らの扱いは添え物的だなとは思ったが、これ以上人間に対してフォーカスするのは無理かとも思う。ティム・バートンらしさ、については今後ゆっくり考えることにしたい。

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