天国でまた会おう/それでもあなたを想っている

天国でまた会おうAu revoir la-haut/See You Up There/監督:アルベール・デュポンテル/2017年/フランス


お伽話の、果ての果て


TOHOシネマズシャンテ スクリーン1 J-9で鑑賞。原作未読です。

あらすじ:顔を失くした男が詐欺をはたらきます。

ネタバレはありません。
ストーリーにはほぼ触れていません。今回もまた、自分の話しかしていません。でもオチバレがあるので注意書きしておきますね。

おすすめ
ポイント
とにかく美術がきれい、アンティーク好きな人はぜひ。邦題も、内容と噛み合っていてちょっとポエムっぽいしいいよね。
第一次大戦終結直前、顔の下半分を失くしてしまった青年エドゥアール(ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート)は、父親に会いたくないために戦死を偽装する。そんな彼を支えたのは、仕事も恋人も失ったアルベール(アルベール・デュポンテル)だった。彼らは国を相手に詐欺を企てるのだが……。

1920年代〜1950年代あたりのフランスの紙もの(読めないけど、土地の権利書とか)を集めるのが好きで、何に使うわけでもないが蚤の市へ行くとついつい買ってしまう。古ければ古いほどよい。ただ1800年代になると高くて手が出ない。この映画には紙ものがたくさん出てくる。ぜんぶほしい。エドゥアールはさまざまなデザインの張り子のマスクをかぶっており、それらを作るシーンもあるため、球体関節人形を作っている私はここでも盛り上がった。私のような人形者でアンティーク好きにはたまらないものがあると思う。ぜひぜひ。

国を相手にした詐欺、というと壮大な話っぽいが、非常にミニマムなところへ着地する。お父さん映画だしおじいちゃん映画だし、これ私の好きな要素しか入ってないじゃないの! ちょっと! 
私はアメリカ以外の映画をそんなに見ていないため、出てくる俳優に対しての先入観なしに見られたのもよい(例えば、ウィレム・デフォーが出てきたら、きっと裏切るに違いないって思うじゃない、『アクアマン』(2018年)、いつ裏切るかもしくは死ぬかってハラハラしていたら最後の最後までいい人だったー……って逆に衝撃受けたりするじゃない)。ナウエル・ペレーズ・ビスカヤートはほぼほぼ目と振りのみで演じており、眼力がすごかった。美しい。全体的には、若手監督のようなフレッシュさはないが、とはいえまだ55歳の監督(主演も)で、寓話としての着実さみたいなのがある。いい脂乗ってますね。

さて自分語りを始めるとするか。自分語りの最後にオチバレがあります。

ついこのあいだ、こんなことを言っていて

主にFF外の方から、やんややんや言われて通知欄見るの嫌になってツイ消しをしようかと思ったが、落ち着いてきたので放置していたところ、まさか『天国でまた会おう』の感想でこの話を引き合いに出すとは思わなかった。ひどい親不孝ツイートだが、残しておいてよかったのかも。

エドゥアールは父親に認められていない。少なくとも本人はそう感じている。同じように、私は母親から認められていないと感じている。父と息子、と、母と娘、では、関係性も若干違うだろうがまあよい。私のブログです。
あんたは東京に出ず地元で結婚して暮らしていたら幸せだっただろうね、というのは今回初めて言われたことではない。これを言われ始めたのは離婚してからだ。口には出さないが父も同じように思っているっぽい。私が怒ったのは、もうそろそろ、わざと怒ってこの話をタブーにしておかないと、いくら今自分がこうしてひとりで生活していて幸せだと言ってもまったく理解されず言われ続けるだろうと思ったからだ。冷静に話して理解されないなら感情的になって断絶するしかない。相手が家族だから、感情的になっても許されるであろうという気持ちもある。

怒った私に対して、母は言った。「でもね、お父さんはあんたのこと、誇りに思っているよ」と。
オチバレと言ったのはこの部分で、エドゥアールはラスト退場前、それまでずっと避けてきた憎い父親から「お前を誇りに思っている」と言われるのだ。もう、自分とシンクロしすぎて逆に涙も出ないという状態になった。そして結局、「母は」私を誇りとは思っていないということもわかってしまって、和解までの道のりは長そうだなと思った。長いというか、無理なんだろう。死ぬまでわかりあえないだろう。私たちが最終的に行き着く先が天国であったなら、そこでゆっくり、終わった人生について話し合うしかないのかもしれない。

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