高崎グラフィティ。/青春って、終わってから気づくんだ。

高崎グラフィティ。監督:川島直人/2018年/日本


何者でもない、その瞬間にだけ。


マスコミ試写で鑑賞。公開は2018年8月25日です。

あらすじ:高校卒業した。

ネタバレはありません。

おすすめ
ポイント
若者たちの演技が自然で良い感じです。
未完成映画予告編大賞でグランプリを獲得した作品の長編映画化。
「未完成映画予告編大賞」とは、「20世紀少年」の堤幸彦、「モテキ」の大根仁、「ROOKIES」の平川雄一朗、「ゼロ 一攫千金ゲーム」の小原信治といった人気クリエイターが多数所属するオフィスクレッシェンドが、次代を担うクリエイターの発掘と育成を目指して2017年からスタートした映像コンテスト。映画本編が完成している必要はなく、予告編を審査するという独創的な内容や、国籍・プロ・アマ問わず応募できるハードルの低さが注目され、第1回は285本もの応募があったという。その頂点に輝いた「高崎グラフィティ。」が、いよいよ劇場公開という大海に向けて漕ぎ出す!

引用ー高崎グラフィティ。 特集: 【映画業界を目指すなら超必見】本作はきっと“夢への指標”になる――第1回《未完成映画予告編大賞》グランプリに輝いた青春グラフィティ この映画には“次世代に求められているもの”が全てある! - 映画.com
同じクラスだった5人の男女。無事に高校卒業を迎え、それぞれの道へ踏み出していくはずだった。主人公の美紀(佐藤玲)は上京し服飾の専門学校へ進み、彼女の幼馴染である優斗(萩原利久)は父親の工場を継ぐしかない。もうひとりの幼馴染・寛子(岡野真也)は彼氏と結婚しようとしている。クラス1の秀才・康太(三河悠冴)は東大へ進学、一方でお調子者の直樹(中島広稀)は、大学のテニスサークルに入ってチャラチャラするんだと言う。

しかし、美紀の父親(渋川清彦)が入学金を持ち逃げしてしまったことがきっかけで、彼らは、自分自身について考え直すことになるのだった。

私は邦画をそんなに見ないため、キャストの中で顔を見たことがあるのは一瞬出てくるJOYだけだった。調べてみると、主要キャストは他にもいろいろ映画に出ている。そのためか、演技はみなとても自然である。

若者の瞬間を切り取り映画に残すことは、彼らを永遠の世界に閉じ込めてしまうことでもあると思う。それはもちろん悪い意味ではない。いつか失われてしまうであろう若き日のきらめきは、この107分に集約されていく。

ストーリーは前述のとおり、主人公の父親の失踪を根幹として進んでいく。その中で、彼らのそれぞれは失恋を経験し、犯罪に手を染めかけ、いつまでも本当のことを言えないまま、心の中に澱みを溜めていくのだ。どこにも発散できなかったそれを解き放つその瞬間には、登場人物と同様に鑑賞者もカタルシスを得られる。

私はここに、新たな青春映画の始まりを感じた。まだ27歳である監督の今後にも期待したい。

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