少女漫画原作実写映画を徹夜で見てみたよ(2)

少女漫画原作実写映画を徹夜で見てみたよの続きです、記録です。すべて原作未読、ネタバレしています。ネタバレ前の注意書きはありません。エントリのタイトルは前と揃えるために徹夜と書いていますが、今回は徹夜していません。前回よりも本数は少ないものの、ここでいったんアップすることにしました。

少女漫画原作実写青春恋愛映画リストを作りました。アニメ・漫画の実写映画化作品一覧 - Wikipediaから、少女漫画原作と思われるものを抜き出しています。間違い・おすすめ・地雷などあったら教えてください。地雷も踏みたい。これらをやっつけていくつもりでいます。劇場へ行くのはまだハードルが高いため、NetflixかWOWOWかAmazonか、それでも無理ならこれのためだけにTSUTAYAと契約するか、というところです。どうするんだろう。

高校デビューHigh School Debut/監督:英勉/2011年/日本


演出がすべりすぎていて撃沈


キャストは、溝端淳平、大野いと、菅田将暉、逢沢りな、古川雄輝など。選んだ理由は、あらすじで面白そうと思ったから。

あらすじ:モテそうな先輩にモテコーチを頼む。

若干書き間違いで、監督は『ハンサム★スーツ』(2008年)の英勉、脚本が『勇者ヨシヒコ』などの福田雄一である。
ストーリーやキャラクター設定などには特に問題のあるものではないのだが、とにかく演出がふざけすぎていて、途中でやめようかと思った。後半良くなるかもしれないから、がんばった。がんばった結果、私はこうして文句を書いている。仲がいいのかもしれないが芸人ばっかり出すから気が散っちゃうし、大野いとは「どすこい!」ってかんじの可愛くない演技で妙な迫力があるし。なんか、ばかにしているのかな?と思った。これはきつい。

ちなみに『ハンサム★スーツ』見たことがなかったので、見てみた。これは小説原作映画だからノーカウントです。感想としては、思っていたほどルッキズム全開ではないので見られたのだがラストがぶち壊しにひどいのと、演出はやっぱりテレビ的で見づらい、芸人出しすぎ。というところ。

ストロボ・エッジ監督:廣木隆一/2015年/日本


有村架純様が本当に女神……


キャストは、福士蒼汰、有村架純、山田裕貴、佐藤ありさ、黒島結菜など。選んだ理由は、監督が『オオカミ少女と黒王子』(2016年)の廣木隆一だから。

あらすじ:振られたけれど友達です。

主人公・仁菜子は学校一のイケメン・蓮に告白するも、年上でモデルの彼女がいるという理由で振られる。が、今まで通り友達として喋って欲しいとお願いする。告白の様子を見ていたチャラ男・安堂は仁菜子をからかうのだが、そうしているうち仁菜子のことを本気で好きになってしまう。安堂は中学時代、女の子にひどいことをされ親友を失ったうえ、真剣な恋もできなくなっていた。

とにかく仁菜子がものすごく良い子である。蓮に振られた女の子たちが蓮の悪口を言うと「なぜ好きになった人のことを悪く言うのか、影で悪口を言うなどくだらない」と毅然として対応する。このような態度が最後まで続くのだ。良い子ぶっているように見えるかというとまったくそんなこともなく、仁菜子は本当に心の底から素直な気持ちで相手を褒め、物事はハッキリ言い、しかし相手を傷つけず、微笑みを絶やさず、正論しか言わないが、そこに嫌味はまったくない。その上、相手の本質や気持ちをズバリと言い抜く。嫌われる要素がない、というか、好き嫌いで判断できるようなところにない、神レベルである。

チャラ男・安堂もまた、前回書いた「チャラいサブキャラは大抵良い奴」の法則どおりの良い子である。安堂の場合、仁菜子を本気で好きになる前から彼女が傷つかぬよう最大限の気を使う。仁菜子を好きになってからは、彼女を射止めるためにやや強引なことを言ったりもするが、言っていることが間違っているわけでもない。元カノに対しては厳しい態度である。それは仕方がない。この物語には良い子しか出てこないが、唯一安堂の元カノだけは、お前いい加減にしろよと思わざるをえない自分勝手さがあるからだ。ところが安堂は、自分にひどいことをした元カノですら彼女が困っているときには助けるのである。そして物事の順序を守り、振られるときには子供らしく泣くのでかわいい。

さて蓮だが、年上でモデルの彼女を守るためには自分は無理をしてもよいという考えのもと動いている。見た目も中身もかっこいいスマートなイケメンかと思いきや、甘いところ、思い込みが激しいところが多い。モデルの彼女を守ると決めたのだから守り抜くのだという自分で自分に課した約束に縛られてしまっていたり、仁菜子のありがたい説法にころっと心を奪われてしまったり。たぶん占い師にいろんな事を自分から話したうえで、占い師から「貴方はこういう人ですね」とか言われたら「当たってる!すごい!」ってなっちゃうタイプで、ほっといたら壺買ったり羽毛布団買ったり浄水器買ったりしかねないので人生気をつけるべきと思った。危なっかしい。相手が女神・仁菜子様で良かったよ、悪い女につかまっていたら破滅していた。

原作がどれほどのボリュームなのか(切らざるを得なかった要素や、改変を余儀なくされた要素はどれくらいなのか)はわからないが、映画としての体裁が整っており、みずみずしさを感じる映像に乗せて丁寧に切ない恋が描かれる。以前も書いたが廣木隆一監督は私のオールタイムワーストの作品を監督している人である(『RIVER』(2012年))ものの、同時に私が少女漫画原作実写映画ジャンルにハマるきっかけとなった『オオカミ少女と黒王子』(2016年)を監督した人でもあって、もうちょっと何本か監督作を見てみないことには判断ができないが、職人であるのだなという印象を今のところ持っている。少なくとも少女漫画原作実写映画に関しては、廣木隆一監督には信頼を寄せても良いのではないかと思っている。『PとJK』(2017年)も見ようっと。

photo
ストロボ・エッジ DVD 通常版
東宝 2015-09-16

by G-Tools , 2017/08/20


青空エールYELL FOR THE BLUE SKY/監督:三木孝浩/2016年/日本


ちょう真面目なスポ根映画


キャストは、土屋太鳳、竹内涼真、葉山奨之、堀井新太など。選んだ理由は、Twitterでおすすめされたから。

あらすじ:部活がんばるぞ!

野球部の応援をしたいという「不純な」動機で吹奏楽部に入る主人公。ほのかに恋心を抱いているのは野球部の大介。ふたりは、それぞれに部活をがんばるよというお話。

今まで見てきた少女漫画原作実写映画とまったく違うのは、チャラさがないところである。野球の試合シーンなどかなり硬派だ。大介くんも、そのへんにいてもおかしくないような、素朴な青年に見える。素直で誠実、一途で真面目。

主人公は「なにかあるとすぐうつむいちゃって、自分の足見ちゃうの……」とか言う引っ込み思案描写に反して割りと積極的な性格である。で、大介くんに告白するのだが「今は野球に集中したいから付き合えない」と振られてしまうのだ。甲子園へ行くという夢を潰してしまったのに、女となんか付き合っていられないというわけである。

さて、吹奏楽部の方も一悶着ある。ありまくる。このあたり、スポ根もののにおいがする。とは言え私はスポ根ものもそんなに見ていないので、においしかわからないわけだが……。ともかく、コンクールのくだりなどは、恋愛はどこへ行った?私は今、何を見ているのだ?と思わせるほどに「部活一直線!」というかんじなのだ。そしてそれは最後まで続くのだった。

作りが非常に手堅く、現実ではまずありえないセリフなどもすんなりと入ってくる、さわやかさがある。ふわふわしたキャラは出てこない。やたらきついことを言うキャラはいるが、それは彼/彼女の真面目さから来るものである。主人公と大介くん、それぞれの挫折も描かれ、それを乗り越えていく強さについての物語であったりもする。恋愛という面に関してはずいぶんとあっさりした処理の仕方で、「俺、小野が好きだ」「私も大好き」くらいのかんじである。実際のところはお互い、ずっと、心に仕舞ってきたものがあるのだろうが、映画として表に出てこない。

『アオハライド』(2014年)もそうだったが、三木孝浩監督は実に「映画としてまっとう」なものを提出してくる人なのだなと思った。廣木隆一監督に続き、信頼が置ける監督である。

さて今回はあっさりめに3本で終わりとする。しかし、この新しい趣味はなかなか人に理解してもらえず、Twitterには同士もいるが、現実世界ではむずかしい。さみしい……。

photo
青空エール DVD 通常版
東宝 2017-02-22

by G-Tools , 2017/08/24

JUGEMテーマ:映画

この記事のトラックバックURL

※記事の内容に関係のないトラックバックは削除する場合があります。
※トラックバックの反映には時間がかかる場合があります。
※リンクのないトラックバックは反映されません。

トラックバック
おじいちゃん映画
記事検索

現在927件の記事があります。

最近の記事
週間人気記事ランキング
ブログパーツ
プロフィール
ナイトウミノワ

ナイトウミノワ

twitter flickr facebook google+ instagram

映画と球体関節人形が好き。SF映画とコメディ映画、アクション映画、おじいちゃん俳優好き。

カテゴリ
RSS
ブログの内容を気に入って頂けましたら、RSSリーダーの登録をよろしくお願いします。
RSS
おすすめ映画
月別アーカイブ
リンク
その他
無料ブログ作成サービス JUGEM