SING シング/歌おう、みんなで。

SING シング

SING シングSing/監督:ガース・ジェニングス/2016年/アメリカ


歌で「わたし」が救われるなら。


TOHOシネマズ六本木ヒルズ スクリーン9 G-14で鑑賞。

あらすじ:劇場を立て直すために歌のオーディションをします。

キャスト(声の出演)
  • マシュー・マコノヒー
  • リース・ウィザースプーン
  • スカーレット・ヨハンソン
  • ジョン・C・ライリー

ネタバレしています。 特に注意書きはしていません。

おすすめ
ポイント
全体的にハッピーで楽しいのだけれど、後半はぽろぽろ泣いちゃいます。
私が二番目に好きな映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』(2005年)の監督、ガース・ジェニングス9年ぶりの新作ということで、見逃すわけにいかないと思っていた。ざっくりしたあらすじだけだと『ザ・マペッツ』(2011年)に似たところもあるため、これは気にいるだろうと信じて見に行ったら案の定気に入ったので嬉しい。


コアラとネズミに関しては、どうも好きになれなかった/後半はともかくとして前半は好きじゃない、という意見をちらほら目にしていた。が、思っていたほど嫌なキャラクターではなかった。確かにコアラは主人公としては癖のある性格だとは思う。するりと人の心に入り込むタイプというわけではない。
お金を作るために洗車するシーンはぐっときた。尊敬していた父親と同じ仕事をし、それを「どん底」と言ってしまうのはどうなんだというところも、まあ、あるにはある。が、周りが笑っている中、私はひとり泣いていた。

コアラの友人のヒツジに関しては、はっきりと描かれはしなかったが、劇場を立て直したことにより人生の目的を手に入れたのではないかと感じた。彼もまた救いを手に入れたのだろう。

ネズミは、ともすれば悪役となりそうなところに、いいシーンを与えることによって成功させている。彼は反省の色を見せない上、大金を手にすることが出来ないとなったら離脱してしまうのだが、歌いたいという一心で戻ってくるところがよい。そして歌うのが「マイ・ウェイ」なうえ、それがゴリラの物語とリンクしているというのがたまらない。舞台装置としての役割、といったところか。


めちゃくちゃに壊れてしまった劇場を「みんな」で直すあたりから涙が止まらなかった。私は音楽にうといので誰の曲なのかとか全然わからないが、あとで友人から「(あのシーンは)デヴィッド・ボウイとフレディ・マーキュリーのデュエット」と教えてもらい、なるほどと、それならばここで泣く人も多かろうと思った次第である。そう、私はぜんぜん音楽がわからない、が、そんな私でも知っている曲がバンバン使われるところはとても楽しい。

ブタは本当にかわいらしかったし、彼女の日常生活を思うと、ある程度の幸せは手に入れているものの満たされない感じ、がとても心に響く。私は結婚していないし子供も居ないが、なんか、わかる。って思った。ヤマアラシのように恋愛で思い悩むキャラクターでなく、ブタのようなキャラクターに感情移入するのは、私が年をとったせいかなとも思う。ともかく、ブタのいいところは、ツイートにも書いたが「工夫の才能」があり、更に本人がそれをあまり意識していないように思えるところである。『ピーウィーの大冒険』(1985年)みたいな装置、そうそう作れるものじゃないし、ダンスのステップを覚えるためのシートもね。工夫できる子好きだよ。

ゴリラは父子の物語としてたいへんよくまとまっていて、さきにも書いたが、父親が「マイ・ウェイ」をバックに脱獄し息子に会いに来る、なんかもうずるくないか?というくらいよく出来ている。

この物語の明確な悪役はクマのみで(アルパカは仕事をしているだけなので、そこまで悪でもない)、追いかけてくるという役割を超えない程度に抑えてあるし、ネズミには追いかけられるだけの理由があるため、実質、悪役不在の物語と言ってもいいのではないかと思う。みんなが戦っている相手は各々の個人的な問題だ。そして、コアラが抱えた問題に、「みんな」で立ち向かうのである。

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シング-オリジナル・サウンドトラック [CD]動物だけが暮らす、どこか人間世界と似た世界。倒産寸前の劇場支配人でコアラのバスター・ムーンは、何とか劇場の経営を立て直そうと、大 ...
  • 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
  • 2017/03/25 12:56 AM
 『SING/シング』は抜群に楽しい映画だった!  それはキャラクターたちが個性的だから?  オリジナルを含む62曲もの歌が素晴らしいから?  いずれもそのとおりだが、それだけではない。  シンプルでツボを押さえたこの映画には、とても素敵な仕掛けがある。
  • 映画のブログ
  • 2017/04/24 9:39 PM
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