コングレス未来学会議The Congress/כנס העתידנים/監督:アリ・フォルマン/2013年/イスラエル・ドイツ・ポーランド・ルクセンブルク・フランス・ベルギー
現実はいつだって、どこまでだって、残酷だった
新宿シネマカリテ スクリーン1 D-08で鑑賞。原作は未読です。
あらすじ:二次元に入れた。
女優のロビン・ライト(ロビン・ライト)は、全盛期の自分の身体と感情をすべてスキャンさせてデータ化された女優になる契約を交わします。
そして20年後。
※ネタバレはありません。
- おすすめ
ポイント - ちょこちょこいろんな映画の小ネタがあると思います。アニメーションパートはどこもかしこも大変なことになっていて楽しい!
『コングレス未来学会議』前半のハーヴェイ・カイテルがもうキュンときちゃうじゃないですか。ガンガン怒鳴ってくるんだけど、ロビンのことすごくわかってるんですよね。「俺に任せろ」からの話とかもうね? あとハーヴェイ・カイテルは下瞼アイライン入ってるみたいに見えてかわいいよね。
— ナイトウミノワ (@minowa_) June 24, 2015
ロビン・ライトはロビン・ライトの役で、「『プリンセス・ブライド・ストーリー』や『フォレスト・ガンプ』とか、『ステート・オブ・グレース』の時は良かったのにねえ、最近パッとしないし、男選びもひっどいし、現場飛ばすし、あんたの選択はいっつも間違ってんの!」とかボロクソ言われています。落ち目ってほどでもないけどパッとはしてないから、キッツイよね〜。『サンセット大通り』を思い出したよ、落ち目の女優役に本当に落ち目の女優をキャスティングするっていう……。
ハーヴェイ・カイテルはロビン・ライトのエージェントで、厳しいことも言いつつ、彼女をどうにかして守ろうとしているんですよね。
「俺に任せろ」からの一連の話はもう、泣きそうでしたね。ハーヴェイ・カイテル涙ぐんでるしね。俺はお前のことをよくわかっているつもりだ、わかっているから、お前を利用していた。
『コングレス未来学会議』ラストめっちゃ泣いてしまった、こういう現実と虚構が入り混じるうえに気のおかしいのはもともと好きだしアニメーションのかんじもわたしが好きなやつだし、隅々まで見てて飽きない作画がたまらんのでソフトは買いで、『ウルトラヘヴン』とか好きな人は好きかなぁ。
— ナイトウミノワ (@minowa_) June 24, 2015
20年後。彼女はある会議に呼ばれました。20年経っていますから、前半の世界観とはまったく違うんですね、それは徐々に明かされていくことなのだけれども……。そしてここからアニメーションパートです。最初はね、めっちゃニヤニヤしていました。
だってわたし、こういう絵柄と動きのアニメーション好きだし、アニメの中はとっても自由なのにドラッグやったりするところとかさ、なんだろ、自由自在なんだからドラッグやんなくていいじゃんって思っちゃうんだけど、やるんだよ。このへん人間味残ってるよね。「誰」の人間味かな? ねー。
それから、「このアニメの世界を作っているアニメーターの人たち(アニメキャラ)」というややこしい設定とかね、ただこれは、映画制作会社CEO(ダニー・ヒューストン)がそう言っているだけで実際は? というか実際ってなんだ、わからないが、ああ、この、わかるようなわからんような感じたまりません。
起きていることについて、見たまま言われたままを受け止めていくしかない、そうやっていると、最後に何かがわかるんだと思うんですよね。
実写パートにしてもアニメーションパートにしても、そんなにものすごく目新しい画はないんです。
これ最後のほうで、思ったのは、ものすっごく目新しい画面にしてしまうと、ラストシーンの切なさが薄れたのかもしれないなって思って。見たことのあるような画でやることが大切だったのかなと、見たことがある、繰り返していく。
『コングレス未来学会議』、ちょっと考えていたのだが『プリデスティネーション』が好きな人は好きかなっとおもう
— ナイトウミノワ (@minowa_) June 24, 2015
お話自体に似ているところがあるわけじゃないんですよ、直感的にそう思ったのね。内側へ内側へとこもっていく、そして、母親の愛ゆえにあのようなことを行ったわけじゃないんだよな、彼女はただ、自分勝手な理想を追っているんだと思うのよ。医者(ポール・ジアマッティ)はたぶん、わかっていて「あちら側への選択」を止めなかったんだと思うんだよね。『コングレス未来学会議』、えっと、わたしも二次元行きたい!!!
— ナイトウミノワ (@minowa_) June 24, 2015
行きたいですよね。現実と向き合わないのは悪ですか!? そうですか!ではなおさら、二次元行きたい! 現実逃避の選択肢をわたしにください!