アーティスト/さよならサイレント

アーティスト/The Artist

アーティストThe Artist/監督:ミシェル・アザナヴィシウス/2011年/フランス


表現方法としてのサイレント映画と、その最期。


サイレント時代のスターがおちぶれてさあ大変、ていう映画だとやはり「サンセット大通り」ですね、これと「ヴァレンティノ」が好きです、というかこの2本しか見たことがないだけなんですけれどもね。「アーティスト」はサイレントのスターがサイレントからトーキーに移り変わったタイミングでうまく乗っかれなくて落ちぶれるって話だと聞いたもので、押さえておかねばなるまいと思いましてね。

アーティスト/The Artist

あらすじ:大スターでしたがおちぶれました。

サイレント映画スターのジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)は、新人女優ペピー・ミラー(ベレニス・ベジョ)と出会う。ペピーはトーキー映画のスターとしてのしあがっていくが、サイレントにこだわるジョージはおちぶれていき…。

ネタバレはありません。


おすすめ
ポイント
ジャン・デュジャルダンの顔芸。いい顔。犬がかわいい。そしておじいちゃん。おじいちゃんかわいい。
アーティスト/The Artist

映画には『その表現方法は1回しか使えないよ』っていうのがあると思っているんですけれども…具体的な例が思いつかない。「アーティスト」のつくりは、これもう他の映画ではできないんじゃないかなって思うんですよね。サイレント映画いまから作りにくい、「アーティスト」は内容と表現方法が合致しているのでよけいにね。

今後、サイレント映画でヒットしたり賞とったりとか、ありうるかな? ないよな…って思うとさ、かつてその表現方法しか存在しなかったのに、もうできなくなった、「アーティスト」がサイレント映画にトドメをさしたようにも思えるんですよね。


アーティスト/The Artist

でも、サイレント映画が作られ続けていたわけではない(少なくとも日本で劇場公開されるレベルでは、ない)ので、ひっそり生きていたものにスポットライトをあてたのち息の根を止める、みたいなことをしたわけではないし、もちろん作り手は息の根を止めるつもりでやってるわけでもないしさ、とどめを刺したのがこの映画で良かったんじゃないかなっとも思うんですよね。

で、これお話としてはさ、わたしはねちょっとぬるいなあと思うの。ヴァレンティンさんのスターっぷりもおちぶれっぷりも中途半端だしね。でも、この表現方法に入れ込む要素として考えるのであれば、このくらいのライトさじゃないと合わないんだろうなあ。


ただ、ペピーの後半の行動とかは、サラッと良い感じにしているけれど、この人のやってることってほんとうにえげつない、これぜんぜんいい話じゃないよね。そういうところは好きです。

あとね、おじいちゃん。ジェームズ・クロムウェル。「ベイブ」のおじいちゃん。あーかわいい。かわいいったらないね。「おそばにおいてください」とか言ってかわいー。なにせいちばんかわいいのはおじいちゃんだった。犬も可愛いがおじいちゃんがかわいい。ジャン・デュジャルダンはそれっぽいハンサムでとってもいいし、他のキャストもみんなよかったけれど、ベレニス・ベジョだけは顔だちが合っていなくて残念でしたね。もーちょっとほかにいなかったのかなー。

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