スーパー8/エンドロールまでの壮大な前フリ

スーパー8(SUPER8)

スーパー8SUPER8/監督:J・J・エイブラムス/2011年/アメリカ


エンドロールが一番おもしろいです。

ユーザーがサイトにアクセスしたとき最初に表示されて目に入る範囲、ファーストビューというのですが、ディスプレイの進化により、これがどんどん大きくなってきているそうです。確かに昔は横800px縦600pxに収まるサイズでデザインするのが常識でした。最近は横に関しては1000pxくらいまで広がっています。けれども縦は依然550pxくらいと言われています。550px以上だとほとんどの人がスクロールしなければならないというわけです。さて、そろそろ550px超えたかと思うので本題に入ります。今回完全にネタバレしていますので、未見の方はとりあえず今日のところはこれ以上スクロールせずにブクマして、映画をご覧になってから以下をお読みください。

あらすじ:自主制作映画を撮っていた少年たちが、偶然列車事故に遭遇するが…。

おすすめ
ポイント
予告も何も見ずに見たほうがいいかと思います。今回のわたしの感想は、感想にはなっていませんがネタバレしているので、未見の方は読まないことをおすすめします。
スーパー8(SUPER8)

母を亡くした少年、ジョー(ジョエル・コートニー)。彼の趣味は鉄道模型づくりと自主制作映画。お母さんの形見のロケットペンダントを大切にしています。彼の映画仲間は、デブで俺様なチャールズ(ライリー・グリフィス)、火薬と爆弾大好きなケアリー(ライアン・リー)、何かとゲロを吐くマーティン(ガブリエル・バッソ)、弱気なプレストン(ザック・ミルズ)、そして紅一点のアリス(エル・ファニング)。俺様なチャールズに振り回されつつ、みんななかよくゾンビ映画を撮っていました。


※※※※※※※※※※※以下ネタバレです※※※※※※※※※※※

もしジョー・ダンテ監督が「スーパー8」を撮ったら


スーパー8(SUPER8)

で、撮影中に列車事故を目撃するわけです。ジョーが事故現場から謎の金属を持ち帰ります。その金属がブルブル動いたり変形したりするんで、みんなでなんじゃあこれはとなるわけです。学校に持って行ったりします。デブのチャールズがジョーから金属を奪ったりします。プレストンがそれを止めてチャールズに叩かれます。

どうやら金属はどこかへ行こうとしているようです。意志があるのか? 少年たちは好奇心旺盛ですので、金属が逃げないようヒモをつけて、行く先を探そうと、みんなで家出しちゃおうぜということになります。


スーパー8(SUPER8)

金属はとある廃屋の中へと入っていきます。入ったとたんにジョーがヒモを離してしまいます。わーとか言っておいかけたら、廃屋の中にはでっかい穴が空いておりまして、みんなで落ちます。穴の中はドロドロで、みんなべしょべしょに汚れます。プレストンは足を折ります。マーティンはゲロります。ケアリーは火薬が濡れなかったかと焦ります。デブはデブなのでハフハフ言っています。アリスの服が破れてドキッとかします。

穴の中にはでっかいモンスターがおりました。なにやら怯えているようです。周囲には作りかけの宇宙船と、ガラクタがやまほどあります。犬もいっぱいいます。そうか、最近いろいろとモノが無くなったり犬がいなくなったりしたのはこいつのせいだったかというわけです。


仲間はびびっております。ジョーは勇敢にモンスターへ近づきます。モンスターはジョーに話しかけます。どうやら帰りたいらしいです。でも宇宙船がぶっこわれたので帰れないそうです。モンスターが危なくないことを知った彼らは、さてどうやってモンスター、というかエイリアンを元の星へ返そうかと相談します。

スーパー8(SUPER8)

ところでプレストンは足を折っておりますので、家に帰らねばなりません。マーティンはまだびびっているので、プレストンを家に送り届けるといいます。しょうがないので2人を帰します。デブのチャールズが、エイリアンのことは誰にも言うなと口止めしますが、プレストンは怪我の原因についてうまく嘘が言えず、ついつい親に話してしまいます。親がエイリアンなんてとんでもねえと通報します。んで、軍にもその話が伝わってしまいます。


一方ジョーたちはエイリアンと打ち解けあったりしています。夜中、仲間たちが寝静まったあと、ジョーはエイリアンにお母さんの話をします。お母さんが死んでつらいと話すわけです。エイリアンは神妙な顔をして聞いています。ちょっと泣いたりします。ロケットペンダントをエイリアンに見せたりします。ジョーはエイリアンのために、特技である模型の能力を生かして、ちまちまと宇宙船を直しはじめました。起きだした仲間たちもそれを手伝います。

スーパー8(SUPER8)

さてあと少しで宇宙船が出来上がるぞというとき、パーツが1個足りないことに気づきます。そうです、ジョーが持ち帰ってまた穴まで持ってきた金属のキューブです。しかし、キューブは穴に落ちたときのゴタゴタでどっかいってしまったようです。探しているうちに軍隊がエイリアンを攻撃しにやって来ました。軍隊は攻撃してきます。デブが一念発起して最前列の軍人にアタックします。ケアリーは軍人にお手製の爆弾を投げつけます。犬が吠えます。


パーツが足りないながらも宇宙船は地上まで移動しました。エイリアンがジョーを抱きかかえているので、軍人はジョーが襲われていると勘違いします。

とかやっていると、アリスがキューブを見つけました。そしてジョーにキューブを投げるわけです。ジョーが受け取ります。エイリアンがジョーを地上におろします。エイリアンのミュータントパワーで銃やらなんやらが宙に浮きます。エイリアンを攻撃していた軍人は銃を離そうとしないため、そのまま空へ吸い上げられてしまいます。何人かは空中で手を離し、地面にたたきつけられます。ジョーのロケットペンダントも宙に浮き、宇宙船のほうに吸い込まれそうです。

スーパー8(SUPER8)

別れの時です。突然、エイリアンはジョーのお母さんに変身しました。お、おかあさん!
ジョーは、握り締めていたロケットペンダントを離します。そうだ、お母さんが死んで悲しいけれど、これは乗り越えなければならないんだ! とわかったわけです。お母さんのふりをしたエイリアンが微笑みながら宇宙船に乗り、そのまま空へと飛んでいってしまいました。その様子をずっと、デブのチャールズが8mmで撮っていました。おわり。


ジョー・ダンテという人は、「グレムリン」はともかくとしてその後「エクスプロラーズ」でも「インナースペース」でも「スモール・ソルジャーズ」でも、なんでそうなるのよ! という展開をしてしまう映画を撮る人だと思います。ですから、ジョー・ダンテが「スーパー8」を撮ったら、きっとこんな感じだと思います。
エイリアンは図体でかいくせに弱気でべそべそ泣き散らかし、見た目に似合わず人の言葉を話すと思います。あと、無駄にグロいところもあるでしょうね、軍人が大変な死に方をしますよ、きっと。それで見終わった後、「これ…ビデオスルーでよかったんじゃ…」っていう苦笑いが残りますね。きっと。そしてまずヒットはしないでしょう。ジョー・ダンテのそういうとこほんと好きです。やりすぎ感。

このほかにも、
  • もしジャック・ブラックが『スーパー8』を撮ったら
  • ボンクラ大学生のチャールズ(ジャック・ブラック)が好きな女の子を友達にとられたりする。これはかなり長文書きましたが長すぎるので消しました。
  • もしフランク・ダラボンが『スーパー8』を撮ったら
  • 全員死ぬ
  • もしマイケル・ベイが『スーパー8』を撮ったら
  • やたら爆発する、子供は3人しか出てこない、ヘリコプターがいっぱい飛ぶ、小さくて良いエイリアンと大きくて悪いエイリアンが出てくる。
  • もしリチャード・ドナーが『スーパー8』を撮ったら
  • 子どもがもっと大変な目に遭う。
  • もしデヴィッド・クローネンバーグが『スーパー8』を撮ったら
  • エイリアンがとにかくグロい、お母さんは中盤で撃たれて死ぬ。
とかいろいろ考えました。

リスペクトか劣化コピーか


なんでこうやって他の監督だったらと考えてしまったのかというとですね、どうもね、「スーパー8」、素材で出された感があるんです。なんか生なの。しかもその素材はもう誰かが、誰かというかスティーヴン・スピルバーグが使った後の出涸らしという感じがですね、わたしね、残念でした。生で味がしないの。

それからお話も、あのねーもうね、あんだけ人を殺してたり食ったりしてたら、いいじゃんエイリアン殺してもと思っちゃう。今にもアリスを食べようとしていた巨大エイリアンに触って気持ちがわかったからといって、許す…みたいなのはちょっと唐突な気がします。これは意外性ととるか、唐突ととるか、うーん、エイリアンの特性で一瞬で解り合えますよということなんでしょうけれども、やはりもっと心の交流がないと難しい。特定の世代が懐かしいと感じる「あの頃」の映画のようなものをもう一度、ということであれば、エイリアンと少年たちとの関係がひねりすぎなように思います。いっそそこは恥ずかしげもなくストレートにフレンドリーなエイリアンにしちゃったほうがわかりやすい。ベタだけど、ベタでいいじゃんよと思うんです。

最後にロケットペンダントを離すところも、母親の死を乗り越えるというシーンですけど、エイリアンにはお母さん要素がないのでやはり唐突に思えてしまうんです。E.T.だったらわかるんです、お父さんが不在の少年のところへ、ビール飲んでぶへえっとしているエイリアンが来る、あれはお父さんなんです。だから最後にお父さんとして去っていく。でもこの映画はそうではないですから。なんかちょっと悲しかったですね。これはE.T.じゃあないんですE.T.にとらわれてヘンな感想言わないで、これはE.T.とは関係ないんですと言われたとしても、それでもね、それだとしても、あのシーンは疑問だし、やめてほしかったです。

どうだろ、これらのいろいろをリスペクトととることができれば良かったのかもしれませんが、わたしはちょっとね、見たことのある画が次々と出てくるんだけど、上澄みだけすくわれたというかんじがしちゃいました。軽く不快でしたねむしろ。精巧に作られた模型というか。精巧に作られた模型は、模型として美しい時もあるんですけれど、この映画はノスタルジーをテクニックで作り出してラッピングしたものというかんじがしてしまう。この、「アレに似た画」に乗れないっていうのは、もうわたしにとって非常に不幸なことで、快不快というのは理性やらなんやらではどうにもならないものですので、頭ではなんとなくわかってても身体がゾワッとしてしまうんですね。悲しいです。

photo
SUPER 8/スーパーエイト ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン 2011-12-02
評価

by G-Tools , 2012/03/09

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