
ウィッカーマンThe Wicker Man/監督:ロビン・ハーディ/イギリス/1973年
『田舎に行ったら怖かった!』+『カルト宗教は怖かった!』
パッケージが怖いっぽいので避けていましたが、いざ見てみたらまったく怖くありませんでした。
変な映画でおもしろかったですねー。
あらすじ:少女の行方不明事件を捜査するため、小さな島へやってきた警官、ニール・ハウイー。
一見ふつうに見える島民たちだったが…。

島民たちはとっても感じが悪いのです。警察だって言ってるのに非協力的で、「サマーアイル卿が許可しないことには何にもできない」とか言ってくるんです。
行方不明の少女の写真を見せても「うーん、知らないよね」「見たことないね」「こんな人、いないよお」とニヤニヤするんです。
ハウイーさん(エドワード・ウッドウォード)はぷんすかします。なんなの、失礼しちゃう。法律を守るのは国民の義務です。そして私は法の番人なの。言うこと聞いて頂戴。ぷんすか。
- おすすめ
ポイント - 踊るクリストファー・リーさまかわいいです。エドワード・ウッドウォードがおろおろしててかわいいです。カルト映画が好きな人にはオススメ…っていうかそういう人はもう見てるか…。

ぷんすかハウイーさんはぷんすかしながら宿へ。そこでは酔っ払ったおっさんたちが、宿屋の娘ウィロー(ブリット・エクランド)の性的魅力をたたえる下品な歌を歌っています。
なんなの、フケツだわ。もしかしてこの娘は娼婦なのかしら。だとしてもこんな公共の場で破廉恥な。信じられない。親はなにも言わないのかしら。おかしいわ。
しかもこの宿めっちゃご飯マズイ。なにこれ、めっちゃマズイ。缶詰じゃないの。ありえない。ぷんすか。もう寝る!

サマーアイル卿(クリストファー・リー)です。
さすがリー様はでかいなあ。
リー様は、ハウイーさんに島について話します。しかし、とうてい納得のいかないハウイーさん、めちゃめちゃしどろもどろになりながら必死で反論するのでした。あー、かわいいなあ。ハウイーさんはいつも頬がぽっと赤くてかわいいのよね。

田舎に行ってみたら住民の気がおかしくてさんざん悩まされるっていうところは「2000人の狂人」に似ています。でも「ウィッカーマン」は、田舎の人がかならずしもおかしいわけではないかもしれない。
島民はガラパゴス的に独自の宗教と文化を作って生活してきたわけで、それをよそから来た頑固者にいきなり「なにこれ! 頭おかしいんじゃないの! 意味分かんない!」って言われる筋合いはないんです。サマーアイル島のようすって日本に近いんですよね。島国だし、かなまら祭りとかあるしさ、鎖国の過去もありますから。

これは不寛容についての映画なのかなあっとも思います。でも、寛容であることはとてもむずかしく、受け入れるくらいならぶつかったほうがいいという人がいるのもまた確かです。
おねえちゃんは素っ裸で踊るわリー様は女装するわで実に奇妙な映画でした。動物のお面かわいかったな。

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by G-Tools , 2011/08/09